考えるイヌ〜桜井政成研究室〜

研究メモ、ゼミなどの教育活動、その他関心事など。

『統計学が最強の学問である」読了。

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たまにはお勉強ネタの読書メモ。既にいろいろな方がレビューしていますが、『統計学が最強の学問である』やっと読了。

途中までは明快。後半は少し雑な議論になった感じもあったが、最後の方で、計量経済学が演繹重視とあって、なるほどと思った。どうも、計量経済学が馴染めないな、と思っていたのは、自分が身につけた科学的手法としては、帰納法が根底にあったからだ、と再認識した。

加えて、「系統的レビュー」と「メタアナリシス」を、エビデンスの最上位に位置付けているのも、面白かった。これは完全に、帰納法的な科学思想だ。そこでは、まずはファクトとしての、細かな実証研究結果の積み重ねがあって、それらをレビューしたり、メタ的に分析する中で、「量から質」への転換が起き、ビッグセオリーが作られる、のである。

それにしても某新聞の書評では、「根っから文系の自分は、数式が出ると拒否反応」だとか、「初歩的な内容だろうが、自分には難解」とかあって、なぜこの人に書評書かせた!?って感じだった。きっとこの人の言う文系って、科学的思考が必要のない分野を指してるのだろうね。(ていうか、数式なんて、この本のどこにあった??)

帰納法の話の続きだが、だから、どんな細かいことを実証するだけの論文を書いていても、それがきちんと手続を踏んだものであれば、学術研究という大河の流れの一滴になる。そういう学問の魅力を再確認させていただいたという意味でも、良書だった。

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