考えるイヌ〜桜井政成研究室〜

研究メモ、ゼミなどの教育活動、その他関心事など。

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全日制と半日制の幼稚園では教育効果に差がない?

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10月16日(水)のトロント地下鉄(TTC)の無料新聞『METRO』の一面記事から。

Full-day K fails to close academic "gap," study says
(全日制の幼稚園は教育格差の縮小に失敗しているとの調査結果)

マニトバ大学の新たな研究成果では、全日制の幼稚園と、半日の幼稚園との間での教育上の有利(academic benefits)は短期間(short-lived)であり、高校に至っては差が認められないことが分かった、とのこと。
研究者達は、「全日制の幼稚園は、低所得家庭に育った生徒と高所得家庭の生徒との間の教育上の『格差の縮小』("shrink the gap")ができていない」と述べています。

オンタリオ州では幼稚園はずっと半日のみであったようで、最近徐々に、全日制のところが増えてきているようです。
ただ、予算や場所の問題から、なかなか全ての幼稚園が全日制には未だなっていません。
うちの息子が通っているところも、来年から全日制が始まる、とか。オンタリオ州では来年秋から全ての公立幼稚園で全日制を実施する予定ですが、そのための予算も場所も不足しているとのことです。

税金の使い道ということでもあるので、こうした全日制の成果を検証しながら、今後の政策を考える、と言うことなのでしょうか。教育的な達成における所得の格差を縮小させることも、全日制実施のひとつの目的としてあったのでしょうね。

調査をした研究者の一人は、「我々は全日制の幼稚園はよくないと言いたいのではない。言いたいことは、もし長期的な教育上の効果を期待して、全日制を実施するのであれば、それは最良の方法ではないかも知れない、ということだ。」と述べています。

記事では家庭教育の問題も指摘していますが、小さい子を抱えている家庭から言わせて頂くと、半日の幼稚園だと子どもを預ける意味が無いですね。残りの時間は、デイケア(保育所)に通わせている家庭も多いそうですが、評判も様々ですし、経済的負担もあるので、うちでは通わせていません。(息子がまだ、英語の環境に慣れていないと言うこともあります)
それに、間違いなく日本の幼稚園の方が、やっていることが進んでいると思います。まだまだ、幼稚園の教育の「質」自体に問題があって、半日とか全日とかいう問題では無い気がしますね。

ただし同記事では、小学校1年時点の、短期間では、全日制の幼稚園卒の子どもの方が、主要な学力項目で2〜4倍、有利であったという調査結果も最後にふれています。これはオンタリオ州が行ったもので、まもなく公開されるのだそうです。格差縮小が見られなかったのは、あくまで「長期的な」教育成果、ということですね。

<単語のお勉強>
short-lived…寿命の短い、短期間な
shrink…減少させる、縮小させる

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