考えるイヌ〜桜井政成研究室〜

研究メモ、ゼミなどの教育活動、その他関心事など。

予防接種と多文化主義

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トロント市の保健局から、息子のワクチン接種のお知らせが来た。実はこれが二度目。一度目が来た時は問題ない、と思っていたのだが、日本で打ってきたのが足りていなかった。

こちらは色々なバックグラウンドの子どもがいるからか、接種するワクチンの種類も回数も多い。副作用のことも気になるので出来れば少なく済ませたいが、「来週中に回答がない場合は2月で停学処分にする」と、かなり厳しい文面になっていた。しかし、宗教上の理由で打たない場合は相談を、とも書いてある。

実はこの「宗教上の理由」という問題、多文化社会カナダでは、トラブルのもとにもなっているらしい。つい最近も、ヨーク大学で、「宗教上の理由で女性と話すことが出来ないからグループワークを免除してほしい」という男子学生の訴えを、教員が認めてしまったことがニュースになっていて、マスコミでも議論(どちらかというと否定的)になっていた。

その論調は、学生に特権を認めていいのか、ということよりも、男女平等の観点からそのような申し出を認めてもよかったのか、男子学生の提案は女性差別に当たる、というのが主な論点だった。そうか、そんなことが議論の的になるのか。すごいなカナダ、という感想だった。このような他者尊重の価値観(特にジェンダー)と宗教的価値観との間のハレーションは、カナダではしばしばニュースに取り上げられる。多文化社会の中でも未だ解決を見ない問題である。

話は戻って予防接種だが、クリニックまで行ったが半日待って妻がドクターに相談し、結局打たずに帰ってきて、月曜日に改めて保健局に問い合わせることにした。宗教上ではないが、1年で帰る予定だし…。しかし面倒。異文化での生活は、とにかく、大変です。

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