考えるイヌ〜桜井政成研究室〜

研究メモ、ゼミなどの教育活動、その他関心事など。

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ツイッターによるデマの拡散考

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クリエイターさくらい海老氏のブログに、Googleのリアルタイム検索を使ったTwitterで拡散したデマの発信源の突き止め方が掲載されています。

twitterのデマ発信源はつきとめられる

…2011年03月13日 0時35分18秒
「ワンピース作者の尾田栄一郎さんが15億円寄付」という
デマがtwitter上で発生した瞬間である。

…「ソースは生放送」って書いてあるから、もしかしたら、
このひとも、誰かのデマを鵜呑みにしちゃっただけなのかもしれない。
にしても、イタズラに人々の不安を煽る情報の流布はダメだよね。


これを使って私も、ひとつ、検証してみました。
素材としたのは、3/11に千葉市内の化学コンビナートで発生した火災から化学物質が飛散し、それが雨になって千葉市内に降るといったデマ。

「千葉」「化学物質」で検索してみましたところ…
スクリーンショット(2011-03-26 19.44.47)

どうやら3/11の18:30以降に一気に拡がったことが分かります。
それよりも前の、18:00前にちょこちょこと発言があるようなので、それらを拾ってみると…


2011/03/11 15:58:26の発言
「テレビで同じの流してる! 化学コンビナートかよ!やばすぎだろ!ガスタンク? でも化学物質も降ってくるかも。 千葉周辺の人は注意して!」


2011/03/11 16:03:18の発言
「 RT @■■(アカウントは伏せ字): 化学品関連の近くにも近づかないでください。 爆発の恐れや、自分にかかってしまう可能性があります。 RT @■■: @■■ 千葉で化学コンビナートのタンクが燃えてます。」


2011/03/11 17:30:02の発言
「日本最大級のコンビナート地域の化学物質リテラシーがこんなものだという現状を、関係官庁及び企業、或いは市民自身も重く受け止めるべき。 QT @名前伏せ: 千葉市内!外歩く時は傘かかっぱ!爆発で水溶液がとんできました!危険物箇所の爆発です!雨にあたらないで! (めんどいのでタグも外し」


2011/03/11 18:00:15の発言
「 RT【拡散希望】千葉市内在住の方!外出るときは、傘かかっぱを着用してください。化学工場爆発の影響で、有害な化学物質が漏れたため、これらが混入した雨が降るそうです。」


2011/03/11 18:08:17の発言
「【千葉・化学物質の雨に注意】外歩く時は傘かかっぱ!爆発で水溶液がとんできました!危険物箇所の爆発です!雨にあたらないで!」


どうでしょうか。デマが拡がる恐ろしさがよくわかりますね。

誰かが悪意を持って嘘の情報を流したというより、「…かもしれないね。」「…だったら怖いよね。」という主観的な話が、伝言ゲームの中で次第に、あたかも事実かのように拡がったのです。
(途中でデマに警告する人が居たにも関わらず!)
ですから、誰が犯人かは意味が無い、とも言えます。

G.W.オルポートとL.ポストマンによる社会心理学の古典的な名著である『デマの心理学』によれば、デマや流言の発生は「情報の重要性」と「情報のあいまいさ」の乗算で与えられるとされています。

デマの心理学 (岩波現代叢書)デマの心理学 (岩波現代叢書)
(1952/10/15)
G.W.オルポート、L.ポストマン 他

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以下、ブログ『催眠的日常』より同著の解説の引用です。

どうでもいいこと(重要性低)が嘘に決まっているあるいは本当に決まっている(あいまいさ極小)なら、デマや流言の発生はない。 大切なこと(重要性高)が嘘に決まっているあるいは本当に決まっている(あいまいさ極小)なら、デマや流言発生は噂話や伝言に留まる。 大切なこと(重要性高)が嘘か本当か分からない(不確かさ極大)ときに、デマや流言が発生する。



また、編集者の日々の泡/twitterのチェーンメール化は必然かでは、デマが拡散しやすいツイッターの特徴について、次のように語られている。

そもそもツイッターはRTにより情報が拡散しやすいように作られている。

たとえば自治体が避難情報をWebで公開しても、アクセスが集中すれば落ちてしまう。しかし公式ツイッターで流せばRTによってそうしたときのバイパスになり得る。

問題は、正しい情報もデマももう解決した緊急救助要請も、延々流れ続けることでノイズが増え、コミュニケーションの質が落ちてしまうこと。あとはツイッターの特性である爆発的な情報拡散力によって、悪質なデマが広まることがないかどうかだ。

しかし、ツイッターは元々その程度のものではないのか。つまり「デマもでたらめも流通し放題」という前提でユーザーが利用しているなら、もしかしたら特段問題はないのかもしれない。要はメディアリテラシーとしてツイッターの特性を多くの人が理解しているなら、悪質なデマに踊ることもないわけだ。



私が思うに…

(一人目)真偽定かならぬけど、とりあえずリツイートしとこ。

(二人目)○○さんからRTが来た。いつも信頼できる発言しているからきっと本当だろう。自分もリツイート。ついでに感想も。

(三人目)わあ。いろんな人が拡散している。重要な情報なんだ!!

という感じで拡がったのでしょうか。
もともと口コミの特徴を強く持つツイッターですが、非常時においてはその強みも弱みも増幅したのでしょう。

いわば、(1)属人的とも言える個人に帰属した情報発信のあり方が情報に(妙な)信頼性を与えるとともに、クラスタと呼ばれる構造的に閉じた関係性の中でそれがさらに信頼性を増した。
そして、(2)それがインターネットを通じた開かれた構造性の中で爆発的にリアルタイムに拡がった、ということかと。

最後に、今回のことから私たちが考えたい教訓、ありきたりですが…

情報の裏をとろう。(ネット上ではニュースもありますし、先にあげたリアルタイム検索も有効。とりあえずググる。)

公式RTは大事だ。(これは意外に知らなかった人多いでしょう。かく言う私もそうでした)

デマであることが発覚した後は「デマ消し」ツイートに協力。(反省をこめて、ね。)

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